COLUMN
01 Apr 2025

庭の実りをいただく楽しみ
引っ越した先の庭に、ひょろっと伸びた元気のない木がありました。調べてみると、キンカンでした。「実はできないかもしれないけど、様子を見よう」と思い、キンカンの幹回りに余裕を持たせてウッドデッキをくり抜いてもらうと、周囲の木を剪定したことで、以前に比べてかなり日照環境が良くなり、翌年から実がなり始めました。
3年目の今年は、元気なキンカンがたわわに実りました。 スーパーで売っている美しいキンカンにはあまり興味が湧かないのに、自分の庭にやっと実った不格好な形のキンカンは愛おしく、どんな味がするのか試してみたい衝動に駆られます。
キンカンは、ミカン科キンカン属の植物です。 品種にもよりますが、7~8月に花を咲かせ、半年後の2~5月頃に実がなります。みかんの仲間ですが、みかんより小さく皮も柔らかいため、皮ごと食べられます。昔、祖母から「金柑を丸ごと煮詰めた甘露煮を食べると風邪をひかない」と言われたことを思い出しました。皮や種にもビタミンC、カルシウムが多く含まれているので、青さが残っている実は置いておき、黄色くなった実だけを収穫して、第一弾はジャムにしました。種がぎっしり詰まっていたので、半分に切って種を取り出した程度の大きさにし、水とグラニュー糖を合わせて煮詰めました。また、生のキンカンをスライスして細かく刻み、絞った汁と一緒にサラダやオイルパスタに混ぜても相性が良く、美味しいです。
年間を通して花を咲かせる四季咲性があるため、品質の良い食用に育てたい場合は、秋に開花した花は摘み取り、夏の花からできた実を収穫するのがおすすめだそうです。
見て、触れて、嗅いで、食べて楽しい庭の実り。 爽やかな柑橘系の香りが、春を感じさせます。
参照元【果樹栽培】【キンカンの育て方】甘酸っぱい果実を味わおう/2023.11.14 Plantia by HYPONeX
https://www.hyponex.co.jp/plantia/plantia-15753